【乳児湿疹対策マスターへの道その4】治療と予防の違いについて学ぼう
子供のお肌に乳児湿疹が出来ると慌ててベビーソープやベビーローション選びを始めるケースが多いと思います。
より赤ちゃんのお肌にとって最適なベビーソープやベビーローションを選ぶことはとても大事なことですが、良いベビーソープやベビーローションが乳児湿疹を治してくれると思われている方も少なくないのではないでしょうか?
ベビーソープやベビーローションはスキンケアに用いる化粧品です。
化粧品には乳児湿疹を治す効果はありません。治療と予防についての違いについて知っておきましょう。
治療とは?
治療というのはまさに病気や怪我といった症状を治す行為です。
乳児湿疹も炎症を起こしたり、かぶれたり、膿んだり、痒みが出たりといった症状があります。
病院に行くと炎症や痒みを抑える薬をもらったりしますね。
そういった行為が治療行為となります。
つまり、炎症や痒みを抑える効果を持った医薬品が治療薬です。
アトピーなどの治療に使われるステロイドももちろん治療薬です。
痒みなどの症状を抑えてくれます。
ステロイドを使いたくないというママも多いと思いますが、ステロイドの代わりに化粧品でなんとかしようというのは方向性がずれています。
ステロイドは薬、ベビーソープやベビーローションは化粧品で全くの別物です。
その認識はしっかりと持っておきましょう。
予防とは?
予防というのは前もって防ぐという意味です。
治療の話との対比で病気の予防をするのが化粧品なんだなと思われるかもしれませんが、厳密にいうと違います。
乳児湿疹のような肌トラブルが起こっている状態のお肌ってどんな状態だと思いますか?
カサカサだったり、ヒリヒリだったり、痒みが出たりと皮膚が何かしらのシグナルを出している状態、つまり「助けて!」と伝えているわけです。
助けを求めるくらいの状況というのはお肌が自身では何ともできない状態、それは弱っている状態ではないでしょうか?
人間だって風邪でダウンしている時に無理をすると悪化します。風邪で弱っていると一人ではどうしようもないこともあり、助けが必要なことがありますよね。
お肌はしゃべったりしませんが、痛みや痒みなどの症状で訴えかけてきています。
そんな弱った状態のお肌の対比は何かというと健やか肌といわれる一般的にハリ・ツヤ・しっとり感のあるお肌です。
ベビーソープやベビーローションは乳児湿疹を治すことも予防することもできませんが、スキンケアによって健やかなお肌に導くためのお手伝いはできます。
だから、予防スキンケアなのです。
ベビーソープやベビーローションを変えると湿疹が治まるのはなぜ?
ベビーソープやベビーローションの口コミを見ていると、乳児湿疹が治った!というような口コミが多数ありますね。
ベビーソープやベビーローションは化粧品なので、乳児湿疹を治すことはできないはずなのにんぜ?と思われるかもしれません。
ですが、不思議なことではありません。
ベビースキンケアの基本のところでお話ししたように、
赤ちゃんのお肌は放っておくとデリケートで乾燥しやすいお肌なので、汚れや刺激などで乳児湿疹になりやすいです。
ということは汚れや刺激が乳児湿疹の原因になるわけですが、ベビーソープやベビーローションを変えたことで乳児湿疹が治ったのであれば、汚れや刺激の両方もしくはいずれかの原因が解消されたからではないでしょうか?
例えば、それまで使っていたベビーソープ自体が刺激が強いものだったとしたら、低刺激なベビーソープに変えることでお肌への刺激が減り、刺激が原因でできていた乳児湿疹が治まるという流れです。
スキンケアでできることと言えば、お肌を乾燥から守ったり、お肌のバリア機能のサポートだったり、お肌を清潔な状態にしたりといったことぐらいですが、それらはお肌を健やかな状態に導く為に欠かせないケアです。
お肌を健やかな状態に導くこと、それは結果的に乳児湿疹の予防につながるということです。
そのため、赤ちゃんのお肌にやさしいベビースキンケアアイテムを探すことは良いことですし、大事ですが、予防と治療を混同せず、乳児湿疹ができてしまった場合にはスキンケアの見直しと同時に炎症や痒みといった症状を抑えるため、病院で薬をもらうことが先決です。
乳児湿疹ができたらとにかく治療が最優先です。かゆみがあると掻いてしまって症状が悪化してしまいます。
症状が落ち着いてきたら、乳児湿疹を何度も繰り返さないための予防としてスキンケアをしっかりと行ないましょう。